【eシフト声明】 新しい原子力規制組織の法案及び法案審議についてのNGO声明

新しい原子力規制組織の法案及び法案審議についてのNGO声明

2012年6月14日
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)

>PDFはこちら 120614_規制組織法案声明

新しい原子力規制組織設置法案の修正協議は、民主・自民・公明の3党の環境委
員会理事6人によって行われています。明日、6月15日にも法案採決 と報道
されていますが、今現在も修正案は非公開のままで、どのような条文になってい
るのかは明らかにされておらず、一部の報道情報でしか、修正協 議の行方を判
断することができません。

原子力行政の透明性を確保し、今後の原子力規制を左右するであろう重要法案
が、このような密室の中で、きわめて不透明なプロセスで進められ、決 定され
ること自体が大きな問題です。

以下に、限られた情報の中から、修正協議で落とされ不足しているのではない
かと思われることを指摘し、修正案に反映されることを求めます。

1、国民の理解と信頼を得るために、民主・自民・公明3党は、修正案を早急に
公開した上で、十分な時間を取って修正案の審議を行うべきである。拙 速な法
案の採決を行ってはならない。

2、修正された法案の条文、附則、少なくとも付帯決議の中に、40年廃炉ルー
ルとバックフィット制度の適用を明記すべきである。

私たちは40年廃炉ルールを良しとはしないが、少なくとも定めがなかった状
態よりは前進をとらえる。原子力規制委員会の判断に任せるのではな く、少な
くともいまここで政治が判断し責任を果たすべきである。
バックフィット制度については、与野党で合意したとの報道もあるが、修正案
の中でどのように記載されているのか不明である。細野大臣は、老朽化 した原
子炉の安全性を確保するために40年廃炉ルールを適用し、40年に達していな
い原子炉についても、バックフィット制度を適用することで安全 の確保を行う
と繰り返し答弁してきた。その答弁主旨を法案に反映すべきである。

3、ノーリターン・ルールに5年間の経過措置を設けるべきではない

テレビ朝日によれば、ノーリターン・ルールの条文に、「この法律の施行後おお
むね5年を経過した後においては」という経過措置を追加挿入すると報 道されて
いる。

原子力規制委員会・規制庁の設置後、新しい安全基準の策定がまず最初の仕事
となる。
5年間の経過措置では、この基準を策定するという重要な事務を行う規制庁職員
がノーリターン・ルールの対象外となる。
原発を推進する経済産業省などへの復帰が予定される職員が、「原子力ムラ」か
らの影響を排除して、新しい安全基準を策定できるとは考えられない。

4、原子力規制委員などの役職者から、利益相反の専門家の就任を排除する経歴
制限のルールを、原子力規制委員会設置法の条文、少なくとも付帯決議 の中に
明記すべきである

政府案および自公案において、原子力関係事業者を広く対象にして欠格事由が
盛り込まれている。しかし、利益相反の専門家の就任を排除する経歴制 限につ
いては記述がなされていない。もし、原子力規制委員等に「原子力ムラ」の専門
家が就任してしまえば、新しい規制組織は看板の架け替えに終 わってしまうだ
ろう。
細野大臣も国会答弁の中で、「特に金銭の授受による利益相反の問題というの
は、これまでもたびたび指摘をされてまいりましたので、厳格なルール が必要
であるというふうに思っております。」と答弁している。

5、再稼働禁止命令・運転停止命令を含む強い権限を原子力規制委員会設置法の
条文、附則、あるいは付帯決議の中に明記すべきである

与党案では、要綱や準備室説明では「運転停止命令も規制強化の重要点」と書
かれていたが、条文中では読み取れない。新原子力規制組織は、みずか ら調査
し、判断する能力と同時に、経営や国家政策とは別の、安全性の立場から再稼働
禁止命令・運転停止命令権限がなければ、原子力の安全は確保で きない。

6、原子力規制委員会をチェックするための機関の設置、情報公開の徹底、住民
参加プロセスの明示が必要である

自公案の原子力規制委員会が修正案の軸となった場合、規制委員会に多くの権
限が集中することになる。「原子力ムラ」の影響を排するという意味か らは、
原子力規制委員会がきわめて中立的な組織として国民の信頼にこたえるために
は、この原子力規制委員会を外側からチェックするための機関の設 置が必要で
ある。

また、原子力の安全の確保には、情報公開の徹底や住民参加プロセスが不可欠
であり、これを法律に明記すべきである。

以 上

eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
本件の問い合わせ先:
eシフト事務局
国際環境NGO FoE Japan内
〒171-0014 東京都豊島区池袋3-30-22-203
Tel: 03-6907-7217 Fax: 03-6907-7219

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