【eシフト声明】 原子力規制委員会の同意人事に関する緊急アピール

   原子力規制委員会の同意人事に関する緊急アピール

                                 平成24年6月21日
エネシフジャパン有志/サステナ/虔十の会
e シフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)

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独立性の高い原子力規制委員会の同意人事に関して、東京電力福島第一原発事故の経験を踏まえ、すべての国会議員に、次のことを要請する。

①民主党・自民党・公明党の談合で国会同意人事を決めることなく、委員の適正や選定経過を国民が理解できるように、国会の公開の場で原子力規制委員会の委員としての適性を審議し、しかる後に決める手続きをとること。

②原発の安全性よりも電力の供給や電力会社の経営維持を重視する原発促進の人物を選ばないこと

(趣旨)
☆原子力規制委員会法が平成24年6月20日に成立した。この法律は、政府からの独立性の高い原子力規制委員会を設置することとなっている。原子力規制委員会は平成24年8月中にも発足する見通しとなっており、原子力規制委員会の5人の国会同意人事は、9月8日まで延長される今国会で同意人事が行われる。

☆原子力規制委員会では、原発の再稼働の審査に加え、原子炉の40年廃炉方針や、大飯原発で示された「安全性」に加え「原発による電力の必要性」を考慮する方針などを、再び審議することとなっている。

☆原子力規制委員会は、政府からの独立性の高い委員会であるがゆえに、原子力規制委員会の委員を原発推進勢力で固められてしまえば、「独立性・専門性の壁」に阻まれて国民の声が通らなくなるおそれがある。

☆原子力規制委員会の同意人事は、東京電力福島第一原発事故で露呈した政治・官僚・企業・学界・マスメディアの原子力ムラ・ペンタゴンの癒着構造を解体し、崩壊した国民の信頼を回復することができるかどうかの試金石である。

☆しかしながら、今国会は、「国会での議論による決める政治」ではなく、「民主党・自民党・公明党の三党の談合による決める政治」の傾向が顕著である。国会は議論の場ではなく、承認手続きの場となっており、民主主義の「正統性」は失われていることを懸念せざるを得ない。また、昨年末から今年初めにかけての「再生可能エネルギー促進法」の「調達価格等算定委員会」の委員の国会同意人事では、民主党・自民党・公明党の三党の談合による再生可能エネルギー促進に消極的な人物が過半数を占める案を強行しようとした前歴がある。その愚を繰り返してはならない。

☆原子力規制委員会人事は、国民に対して透明性ある手続きで、かつ、東京電力福島第一原発事故の教訓に学ぶことができる人物でなければならない。

※eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)には、以下の団体が参加しています
 国際環境NGO FoE Japan/環境エネルギー政策研究所(ISEP)/原子力資料情報室(CNIC)/福島老朽原発を考える会(フクロウの会)/大地を守る会/NPO法人日本針路研究所/日本環境法律家連盟(JELF)/「環境・持続社会」研究センター(JACSES)/インドネシア民主化支援ネットワーク/環境市民/特定非営利活動法人APLA/原発廃炉で未来をひらこう会/気候ネットワーク/高木仁三郎市民科学基金/原水爆禁止日本国民会議(原水禁)/水源開発問題全国連絡会(水源連)/グリーン・アクション/みどりの未来/自然エネルギー推進市民フォーラム/市民科学研究室/国際環境NGOグリーンピース・ジャパン/ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン/フリーター全般労働組合/ピープルズプラン研究所/ふぇみん婦人民主クラブ/No! Nukes More Hearts/A SEED JAPAN/ナマケモノ倶楽部/ピースボート/WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)/GAIAみみをすます書店/東京・生活者ネットワーク/エコロ・ジャパン・インターナショナル/メコン・ウォッチ/R水素ネットワーク/東京平和映画祭/環境文明21/地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)/ワーカーズコープ エコテック/日本ソーラーエネ ルギー教育協会/THE ATOMIC CAFÉ/持続可能な地域交通を考える会 (SLTc)/環境まちづくりNPOエコメッセ/福島原発事故緊急会議/川崎フューチャー・ネットワーク/地球の子ども新聞/東アジア環境情報発伝所/Shut泊/足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ/足元から地球温暖化を考える市民ネットたてばやし/東日本大震災被災者支援千葉西部ネットワーク