運転中の原発は3基のみ!政府も原発ゼロを想定した対応策の準備を開始

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★ 1/27、運転中の原発は3基のみ!
政府も原発ゼロを想定した対応策の準備を開始
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2012年1月27日、島根原発2号機が定期検査に入り、日本で運転中の原発は、

< 全54基中 3基(6%未満)>
となりました。現在停止している原発の運転再開がなければ、泊原発3号機が4月末に停止した時点で、日本の原発稼動率はゼロになります。

【現在運転している原発と、停止予定】
・高浜原発3号機(関西電力) 2012年2月20日
・柏崎刈羽原発6号機(東京電力) 2012年3月末
・泊原発3号機(北海道電力) 2012年4月末

【現在の原発の運転状況】
http://www.jca.apc.org/mihama/ (美浜の会ウェブサイト、ページ右上より)

これを受けて同日、枝野幸男経済産業大臣は、今年の夏に向けて原発ゼロを想定した対応策を準備していることを発表しました(※1)。昨夏のような電力使用制限をせずとも、原発なしで夏の電力需要を乗り切れる可能性が十分に出てきたからです。

経済産業省所管のエネルギー経済研究所の試算でも、原発ゼロで一昨年のような猛暑に見舞われた場合でも、最大使用電力に対する電力供給不足は約7%にとどまるとされています。

政府が原発ゼロを想定した準備を始めたもう一つの重要な理由は、福島原発事故以降、原発運転再開に必要な「地元の了承」を得るのが難しくなっていることです。政府はストレステストによって運転再開を急ごうとしてきました。しかし、電力会社の信頼性に対する批判的な世論や安全協定締結範囲拡大を求める地元住民の意向により、運転再開へのハードルは高くなっています。何より、福島原発事故原因の解明が終わっていない中で、運転再開を進められる前提はありません(※2)。

結果として、2012年4月以降、政府と電力会社が恐れていた原発ゼロのシナリオが現実味を帯びてきたのです。そして、このシナリオは、原発に頼らないエネルギー政策を実現し、持続可能な社会へとシフトすることがすぐにでも可能であることを示しています。

「泊がとまれば、原発がとまる」原発ゼロの日本が実現する日が近づいています。

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※1 枝野経産相:今夏、電力制限令せず 原発稼働ゼロでも(1月27日、毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/biz/news/20120127k0000e020170000c.html

※2 市民団体が1月26日に行った政府交渉(参議院議員会館)で、原子力安全保安院からも、「要望があれば、原発からの距離に関係なく、説明にいく。再稼働については、説明をした自治体と住民の理解を得る必要がある」とのことでした。http://www.foejapan.org/energy/evt/120126.html (速報を掲載)

eシフト:脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会 http://e-shift.org